日々の取引等で会社の登記記録(履歴事項全部証明書)の提出をする機会は多々あるかと思いますが、どのような事項が記載されているか、詳細を把握している方は意外と少ないのではないでしょうか。本稿ではあらためて登記記録の記載事項のうち、主要なものを解説していきます。

 

 

  • 会社法人等番号:登記されている会社や法人を識別するために法務局が付す12桁の番号。似たものとして法人番号がありますが、法人番号は国税庁が付す13桁の番号で、主に税務関係や社会保険などに使用されます。
  • 商号:会社の同一性を表す名称
  • 本店:会社の主たる営業所
  • 公告をする方法:会社には様々な公告義務(決算、組織変更、解散など)があり、それらを株主や利害関係人に広く知らせる方法のこと。官報(国が発行する新聞のようなもの)、日刊新聞紙、ウェブページといった方法があります。
  • 目的:目的に定めた範囲内で会社は事業を行うことになります。将来的に行う予定の目的を記載しておくことも可能です。
  • 単元株式数:一定の株式数をもって、株主総会等によって1個の議決権を行使することができる1単元の数のこと。例えば100株を1単元とした場合、10株や50株など100株に満たない株式を有している株主は、株主総会等で議決権を行使できません。
  • 発行可能株式総数:会社が発行することができる株式数の上限
  • 発行済株式の総数並びに種類及び数:現在発行されている株式の数。複数の種類の株式が発行されている場合には種類ごとに発行されている株式数
  • 資本金の額:設立や募集株式の発行によって出資された金額。設立後、会社の財産状況は刻一刻と変動するため、会社が有している財産額と一致しないこともあります。
  • 株式の譲渡制限に関する規定:株式を誰かに譲る際に会社の承認が必要か否かの定め。中小企業では、株主が親族のみの場合も多いため、会社の承認を必要とすることで、赤の他人が株主となる不測の事態を防ぐ目的があります。
  • 役員に関する事項:取締役、代表取締役、監査役(大企業だと会計監査人など)が記載され、株式会社の場合は、代表取締役は住所まで登記されます。
  • 支店:会社の従たる営業所で、本店から離れて独自に営業活動を行うことができる拠点のこと。

なお、時々ご質問をいただくものとして、登記記録には会社の株主が誰であるかは記載されません。そのため、例えば親の相続で自社の株式を相続した場合や、譲渡によって株式を取得した場合でも、登記されている事項には変更は生じませんので、登記申請は必要ありません。

以上、会社の登記記録に記載事項をご説明いたしました。

 

出典:法務省ホームページ 登記事項証明書記載例より抜粋

https://www.moj.go.jp/content/001382299.pdf